アートとツーリズム アートに惹かれ旅する人々、注目の場所は?

旅に関するご相談も多数いただいているYourConcierge。
TPO代表のマニヤン麻里子は、フランスの大学院でアートビジネスを学び、アートを巡る旅を愛するひとりです。マニヤンからのメッセージをご紹介します。

4月末から約半年間、開催されていた瀬戸内国際芸術祭2019の会期も残りわずか、11月4日で閉幕を迎えます。瀬戸内への観光客数は年々増えています。芸術祭への来訪者は前回・前々回共に100万人を超え、前回(2016)では13.4%だった海外からの来訪者の比率が、今回(春会期)では21.7%にまで増えているとのことです。
東京から向かう場合、香川県高松港または岡山県宇野港まで電車や飛行機、バスを乗り継ぎ、港からさらに船に乗ります。アクセスがここまで複雑且つ時間がかかるにも関わらず、この数字が示すように海外からも多くの観光客が訪れています。


日本人に直島がまだ知られず、芸術祭も始まる前から、例えばフランスでは雑誌の直島特集が組まれ、フランスをはじめとした欧州からの観光客は、直島の地中美術館を目指して来日していました。実際のデータは分かりませんが、私の感覚では、欧州の観光客が、このような注目すべき旅の拠点を先んじて開拓し、そこにアメリカやアジアからの訪問客が訪れるようになるようです。

ヨーロッパから訪れるこの層の人々は、必ずしも旅にお金をかける富裕層ではなく、金銭的ではない、文化的或いは歴史的要素を求めて旅をする傾向が強いと感じます。週末は地元の美術館や屋外コンサートに行き、長い休暇の時には海外のアートや歴史を訪れる。そんな人々です。

さて、そんなトラベラーに注目されている拠点が南仏に誕生しています。2011年にオープンしたシャトー・ラコスト。元は、ワイナリーだったところを、コンテンポラリーアートを展示するワイナリーへと変身させました。ジャン・ヌーヴェル(電通本社ビル)、安藤忠雄、隈研吾といった建築家による作品、ルイーズ・ブルジョワの彫刻(六本木ヒルズにも一つ)に始まり、アート作品が200ヘクタールのワイナリーに点在します。2017年にはホテルも竣工し、たった一つのワイナリーへの年間訪問者数は20万人を超えたとのこと。こちらもアクセスが必ずしもよくない場所ですが海外から観光客が多く訪れています。

遠くから人を惹きつけてやまない、アート。短期間で多くの観光地を慌てて巡るのではなく、文化と歴史をゆっくり味わう旅が、彼らの楽しみ方です。

シャトー・ラコストでは、ガストロノミーも充実。雰囲気も内装も美しいレストランでワインと食事を楽しむことをお勧めします。(できれば事前予約)

話を日本に戻して瀬戸内。美しい自然、美味しい日本酒と新鮮な海の幸、そしてアートを楽しむことができる瀬戸内では、島々や香川県で富裕層向けのリゾート開発の計画が水面下で進み始めています。これからどのように変化していくのか楽しみです。

アートや歴史をゆっくり巡る旅に出かけてみませんか。海外にもリサーチ・スペシャリストを擁するYourConciergeが、旅の準備をお手伝いさせていただきます。お気軽にコンシェルジュまでご相談ください。

*「PRESIDENT WOMEN Premier」秋号(9/28発売)の特集「人生100年時代の勉強法」にてマニヤンをご取材いただきました。フランスでの学生時代の学びの苦しみ・喜びについて語っています。よろしければご覧になってみてください。